TVCM制作の全体の流れの一例を。
クライアント(広告主)が広告代理店の営業にTVCMの制作を依頼します。
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営業は大まかな依頼内容を受けCD(クリエイティブディレクター)を立てます。クライアントからのオリエンテーション(広告したい事案の企業側からの説明)を受け、企画の方向性を決めます。
ここから、CD主体で企画を決めていきます。
マーケティング(市場調査)等も参考にしつつ、CDはCMプランナーを選び数案企画案を出させ、取捨選択や修正をし企画を詰めていきます。
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企画の骨組みを決め、にコンプライアンス等様々な問題がないかを検証しつつコピーライティング(キーとなる広告用の文言)やアートディレクション(キーとなるデザインや映像表現)などを決めていきます。
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映像制作プロダクションを選定し、プロデューサーを軸にCMディレクター(=演出=監督)の候補や企画ごとの予算を算出します。
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幾つかの企画案(企画コンテや、ビデオコンテ)と(PPM資料=プリプロダクション資料=事前制作資料)をクライアントにプレゼンテーション(依頼に対する広告戦略の提案)をします。
ここで企画が通らない場合、修正案や、双六よろしく振り出しに戻ります。
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企画が決まったら、CMディレクターに演出コンテ(企画コンテを基にした、より具体的なコンテ)を発注します。
ここからはCMディレクター主体で完成まで制作は進行していきます。
CDは営業やクリエイティブのスタッフと共に全体的に企画の方向性から外れていないか、クオリティは保たれているか適宜チェックします。プロデューサーやPM(プロダクションマネージャー)は実行予算管理、クオリティ管理、制作を進行するためのあらゆる準備や段取りを執り行います。
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CMディレクター主体で撮影スタッフから編集MAスタッフまでのスタッフィングをします。オールスタッフ打ち合わせや場合によっては、音楽打ち合わせ、オーディションや衣装打ち合わせ、美術打ち合わせ、合成やCGなど技術的打ち合わせ、ロケハン(ロケーションハンティング=撮影地の選定)など数々の段取りを経て香盤表(撮影順序や段取りをまとめた表)を作成、撮影に挑みます。
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香盤表に沿って撮影を進めます。
撮影にはクライアントも立ち会います。クライアントに撮影の説明をしながら商品撮影や広告内容に関する重要なカットをチェックします。
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撮影素材のカラーグレーディング(色調整)を行います。
最近は予算削減のためオフライン編集後に使用テイクのみ行うこともありますが、
色調などは編集の印象を左右するため、望ましいのはオフライン前に全テイク行う事です。
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オフライン編集(仮編集)します。容量の軽いオフライン用の圧縮のかかった全素材を比較的安価なシステムで取り込み、仮組みを行い試行錯誤を繰り返しながら編集組みを決めます。仮の音楽やナレーションでクライアントにオフライン試写を行います。
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基本となる編集組みが決まったら、それを基に音楽録音、オンライン編集室ではカラーグレーディング済みの高解像度のOKテイクで再度編集組みを行い、エフェクトや各カットのブラッシュアップや微調整、テロップ入れを行い、MA室で音楽や同録素材、SEなどの各トラックのミキシングを仕込んでいきます。
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試写前に文字要素の最終考査で新たなテロップ追加や場合によってはハーディングテストを行ないます。MA室ではラウドネス(CMの音量規定の基準値)の調整も行います。
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クライアント、営業、CDを筆頭にクリエイティブが揃い最終の初号(フィルム時代の用語、最終ネガからの最初のプリントを指す、その後オンエアするために複数プリントにかけるためこのような言い方をする)試写を行い、問題がなければ完パケ(=完成パッケージ=完成原版)を作成します。
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オンエア計画に従って完パケからプリント(=ダビング=コピー、これもフィルム時代の名残)し各放送局に納品、局のチェックを受け、晴れてオンエアとなります。
実際はこの流れからさらに枝分かれして書ききれないほどの仕事やスタッフが存在します。
CM1本作るのに60名や70名はざらです。
基本となる編集組みが決まったら、それを基に音楽録音、オンライン編集室ではカラーグレーディング済みの高解像度のOKテイクで再度編集組みを行い、エフェクトや各カットのブラッシュアップや微調整、テロップ入れを行い、MA室で音楽や同録素材、SEなどの各トラックのミキシングを仕込んでいきます。
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試写前に文字要素の最終考査で新たなテロップ追加や場合によってはハーディングテストを行ないます。MA室ではラウドネス(CMの音量規定の基準値)の調整も行います。
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クライアント、営業、CDを筆頭にクリエイティブが揃い最終の初号(フィルム時代の用語、最終ネガからの最初のプリントを指す、その後オンエアするために複数プリントにかけるためこのような言い方をする)試写を行い、問題がなければ完パケ(=完成パッケージ=完成原版)を作成します。
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オンエア計画に従って完パケからプリント(=ダビング=コピー、これもフィルム時代の名残)し各放送局に納品、局のチェックを受け、晴れてオンエアとなります。
実際はこの流れからさらに枝分かれして書ききれないほどの仕事やスタッフが存在します。
CM1本作るのに60名や70名はざらです。